まずはそのまま塩をかけて味わって。

蕎麦の食べ方は、基本的には自由です。ですが、北山そば本来の味を感じて欲しいから、木漏れ陽では「まずはお塩をかけて」とお声がけしています。そうすることで、甘み、うまみ、香りを味わうことができるのです。そのあとは、つゆにつけて、恥ずかしがらずにいさぎよくズズズと大きく音を立ててすすりましょう。たくさん吸い込んだ空気が鼻から抜けるとき、香りの余韻を楽しむことができます。

一番おいしいタイミングで。

木漏れ陽に訪れるお客さまの多くが、コース料理を注文します。そばの芽に始まり、蕎麦が出るまでにいくつかの料理をお出ししています。食べるのが早い方、ゆっくりとお話を楽しみながら食事をする方など、様々。その食事の進行具合を、すべて把握しているのが、勢士の母・ゆみ子です。常にお客様のことを考えた目配り気配りで、蕎麦をゆでるタイミングを逃しません。こうして、「ゆがきたて」の蕎麦を一番おいしい状態で、お客さまのもとへお届けできるのです

蕎麦を引き立てる名脇役たち。

木漏れ陽がこだわるのは、そばだけではありません。例えば、最初にかける塩。国産の塩を数種類試しましたが、最も北山そばと相性が良かったのが、シチリア産の塩です。上質な塩が、香りと甘みを引き立ててくれます。
つゆには、枕崎のカツオ節と羅臼の昆布を使用。カツオ節は、常連さんの紹介で、たまたま鹿児島県でカツオ節を製造する会社を営んでいた縁でめぐり会えた食材です。